2010年12月14日
1日1回、体温を1度上げなさい
どうすれば体温を高くすることができるのでしょうか。
そもそも、平熱が35度台の人が体温を上げていくことができるのか。
そのように、疑問をもたれる方もたくさんいらっしゃることでしょう。
それはできます。
体温を上げていくことは可能です。
低体温の人でも、
体温を上げていくことで
健康な人生を手に入れることができるのです。
これを「体温アップ健康法」と名づけています。
「体温アップ健康法」は大きく分けて、二つあります。
一つは、一日一回、
体温を一度上げる生活を送ることです。
つまり、体を意図的に温めることを実践するのです。
たとえば、
朝起きてウォーキングする、
白湯を飲む、
お風呂に入るなどです。
なかでも毎晩のお風呂の習慣は重要です。
湯船に浸かるという習慣は、
外国ではあまり例を見ないのですが、
体温を上げるという観点から見ると、
これ以上有効な手段はないくらい、
すばらしい習慣です。
一日一回、
体温を一度上げることで得られる恩恵は、
一日一回、免疫力が活性化することです。
ただ、もっと望ましいのは、
もう一つの方法、
つまり、一日一回、体温を一時的に上げるだけでなく
平熱が徐々に上がっていくような生活を送ることです。
そんなことが本当に可能なら、
いったいどうすればよいのでしょう。
それは、すでのお話したとうり筋肉を鍛えることです。
筋肉を鍛えていくことで
体温が恒常的に上がっていく仕組みが、
近年わかってきました。
もちろん、
ただやみくもに筋肉を増やしていくような
トレーニングを勧めているわけではありません。
上質な筋肉をつくっていくには、
ちゃんとそのための方法があるのです。
けっしてむずかしいものではありませんので、
心配しないでください。
ふだんの生活をしながら、
着実に筋肉を鍛えていける方法を学んでいただければと思います。
2010年12月14日
微熱で解熱剤を使うのは本末転倒
体を温めることは、
風邪にかぎらずどんなときにも実行してほしい健康法です。
お風呂でも腹巻きでもカイロでも湯たんぽでも、
どんな方法でもいいので、
とにかく体調がすぐれないときは体を温めることが大切です。
ところが、多くの人はこれと対極のことをしてしまっています。
その代表が「風邪薬」です。
「風邪かな? と思ったら○○」といった
風邪薬のテレビCMをよく目にしますが、
風邪気味ぐらいで薬を飲むのは、
かえって体によくないので絶対にやめてください。
一般的な風邪薬というのは、
風邪の原因となるウイルスに対処するものではなく、
諸症状を緩和する薬品成分がいろいろと含まれたものです。
そして、そうした薬品成分の多くは副交感神経の働きを抑え、
交感神経を刺激するものなのです。
そのため、働きすぎで疲れている人が風邪薬を飲むと、
ただでさえあまりよくない血行がさらに悪くなり、
低体温を招いて、免疫力が低下してしまう危険性があります。
風邪薬よりさらに悪いのが「鎮痛解熱剤」の服用です。
鎮痛解熱剤のほとんどは、
交感神経を高める性質をもっています。
でも、リスクはそれだけではありません。
この薬が危険なのは、文字どおり体温を下げる薬だということです。
熱に弱い人やふだんから低体温の人は、
37度でも熱っぽいだるさや発熱のつらさを感じることがあるので、
解熱剤を服用してしまうことがあります。
しかし、その熱は体が免疫力を高めてウイルスと闘うために必要な熱です。
それを解熱剤で下げるということは、
免疫システムの足を引っ張る裏切り行為であり、
まさに本末転倒な行為なのです。
ですから、こうした解熱剤の危険性を熟知した医師は、
かんたんに解熱剤を処方することはありません。
高齢者など体力のない方の場合は、
38度2分ぐらいで解熱剤を必要とする場合もありますが、
そのときには解熱剤としてはもっとも体に負担のかからない
アセトアミノフエン系の薬を、
その人の状態を見ながら微妙に調節し、
体温が37度台後半を維持するよう細心の注意を払って投与します。
けっして「毎食後一錠ずつ」というようなおおざっぱな処方はしません。
本来、薬の処方というのは、
それほどむずかしいものなのです。
たとえ市販薬であっても、
けっして安易に飲まないようにしてください。
アメリカでは、
初期の風邪で薬を処方することはほとんどありません。
風邪のときに飲むのは、
薬ではなく、ビタミンCとマグネシウムぐらいです。
なぜマグネシウムをいっしょに摂るのかというと、
ビタミンCは、バイオフラボノイド類、カルシウム、マグネシウム
といっしょのときにもっとも効率的に働くからです。
そしてふだんの食生活では
マグネシウムが不足しがちなので、
ビタミンCの働きをよくするためにいっしょに摂るのです。